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PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)分析とは?

'20.01.18

PPM分析とは?

PPM分析とは、自社製品のライフサイクルを分析する手法で、アメリカのボストン・コンサルティング・グループが開発した手法です。PPM分析は、企業が多角化戦略を展開する際に、複数の事業間でいかに適切に企業の経営資源を配分していくのかを検討する際に有用です。

PPM分析では、自社の製品のライフサイクルを、「市場成長率」の高低と「市場シェア」の大小で軸をとり、4つのブロックに分けます。この4つのブロックそれぞれで、どのように経営資源を配分すべきかを決定していきます。「市場成長率」や「市場シェア」とまでいえる製品がない中小企業や小規模事業者は、市場成長率ではなく売上高の伸び率に置き換えたり、市場シェアを販売数や顧客数に置き換えたりして検討してみるのも良いでしょう。

問題児

市場成長率は高いのに市場シェアが小さい状態の事業分野を指します。市場成長率が高いため、市場の成長にあわせた投資が必要となります。この状態が続くと事業を圧迫する可能性があるため、早めに「花形」に移行させるか、「負け犬」になると見極めるかして、適切な対応をしていく必要があります。本来は、「問題児」から「花形」へ移行し、その後「金のなる木」へ移行するのが一番望ましい姿です。

負け犬

市場成長率は低く市場シェアは小さい状態の事業分野を指します。事業の最終の状態ということもありますし、事業をうまく成長させられなかったり、投資に失敗した状態ということもあります。負け犬の事業分野から這い上がることは非常に難しく、撤退を含めて考慮すべき事業といえます。

花形

市場成長率は高く、市場シェアは大きい状態の事業分野を指します。問題児から花形へ移行してくるものもあるでしょう。この事業分野のものは利益もまだ十分には出ないため、金のなる木に育てていく必要があります。

金のなる木

市場成長率は低いけれど、市場シェアは大きい乗田の事業分野を指します。追加投資をしなくても収益の上がる事業分野です。しかし、いつまでも永遠に金のなる木でいられる事業分野はありません。金のなる木から問題児に移行する事業もありますし、負け犬に移行する事業もあります。市場成長率や市場シェアの動きをみながら、再度付加価値化を図り、花形へ戻す方向を模索したり、場合によっては撤退を考えたりするなど、適切な対応をしていく必要があります。