4P分析とは?
'20.01.184Pとは?
4Pとは、マーケティングでいわれる4つのP、すなわちProduct(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(プロモーション)の頭文字をとった言葉です。これら4つについてどのような戦略をとり、組み合わせていくことで最大の効果を目指していくのかを考えていきます。この4Pは売り手の観点となります。
1.Product(製品)
企業が利益を得ている製品サービスそのものについて考えます。製品サービスの内容はもちろんのこと、機能・品質・デザイン・ブランド・パッケージ・保証なども含めて考えます。その際、製品は顧客のニーズに合致しているのか、顧客は製品サービスにどのようなことを求めているのか、自社の製品サービスは顧客にとってどのような価値を提供するのかなどそれは何かなどの消費者目線で分析することが重要です。
2.Price(価格)
自社の製品サービスの提供価格です。製品サービスの原価計算をもとに算出する必要があるのは当然です。しかし、提供価値と見合っているのか、顧客は購入してくれるのか、競合他社はどのような価格設定をしているのかなども考慮して決定する必要があります。
3.Place(流通)
製品サービスを提供するためには、市場に流通させる過程があります。製品サービスの流通経路や販売場所などです。実店舗であれば立地条件を見極める必要がありますし、ネット販売であれば受注してから製品サービスの提供完了までをインターネットで完結できるしくみ作りが必要です。
4.Promotion(プロモーション)
製品サービスをターゲット層の人にいかに認知してもらうのか、これがプロモーションです。昔からある媒体としては、テレビやラジオのCM、雑誌広告などがあります。近年ではインターネット広告やメールマガジンなどの方法もあります。ターゲット層の動向を見て、最適なプロモーションを行う必要があります。
4Pの戦略の立て方
1.Product(製品)戦略
「何の製品サービスを販売するのか?」、これが製品戦略となります。この際重要になる視点が、顧客視点です。つまり、わが社はこれを売りたいんだ!この製品サービスはこんなに素晴らしいんだ!という視点ではなく、自社の製品サービスを購入して欲しいと思っているターゲット層の方々が欲しいと思う製品サービスを販売するという視点が重要なのです。
世の中にまだ製品サービスがあふれておらず、作れば作るほど売れたという大量生産・大量消費の時代においては、マーケティングという概念は不要でした。なぜなら、企業が製品を作れば何もしなくても売れたからです。しかし現在は製品サービスが過剰供給となっており、多くの製品サービスが成熟期を迎えています。このような時代では、顧客は必要に迫られたものや、心を動かされて欲しいと感じるものに出会った時にしか製品サービスを購入しません。そのため、顧客のニーズに合った製品戦略を立てる必要があるのです。
2.Price(価格)戦略
この製品サービスをいくらで販売するのか?、これが価格戦略です。価格戦略は4Pの戦略の中でも重要な要素です。価格が低ければ低いほど顧客は購入しやすくなりますが、企業は薄利多売とならざるをえなくなります。一方で、価格が高ければ高いほど企業は高い利益率を上げることができますので、企業にとって収益性はよくなりますが、顧客は購入をためらうようになります。
企業が価格を決定する際、製品サービスにかかる原価をベースに考えるのは当然です。しかしそれだけでなく、市場の動向、顧客の動向、競合の動向を十分考慮し、需要と供給に見合った価格戦略をとっていく必要があります。
3.Place(流通)戦略
この製品サービスをどこで売るのか?、これが流通戦略です。流通戦略は顧客のターゲット層によって異なってきます。製品サービスが素晴らしくても、それを利用するターゲット層がいる場所で販売しないと製品サービスを必要とする人に届かないからです。
例えば、学生が主な顧客である商品サービスであればどこで販売するのが良いのか?一般のサラリーマン家庭の主婦が主な顧客である商品サービスであればどこで販売するのが良いのか?経営者が主な顧客である商品サービスであればどこで販売するのが良いのか?などです。近年はインターネットを使った販売も多くなりましたが、顧客の行動を分析し、インターネットの中でもどの媒体を利用するのかを検討する必要があります。
4.Promotion(プロモーション)戦略
この製品サービスをどのようにして自社製品を知ってもらうか?、これがプロモーション戦略です。少し前まではテレビ、新聞、雑誌、ラジオなどのマスメディアを利用したくても、自分から発信することができないため、プロモーション戦略がとりづらかったといえます。しかし近年はインターネットの発達により、個人や小さな会社でも自分で発信することができるようになりました。
プロモーション戦略も、ターゲット層によって最適な媒体や発信する時間帯などが異なりますので、ターゲット層の動きを把握したうえで最適な方法を模索していく必要があります。